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He's nuts about you!  ちえの絵日記  No Art No Life


by nature-lives
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具象的な形態

 具象的な形態は、通常、自然あるいは自然現象の中から生成されるものと考えられます。なぜなら、抽象的な形態は時に自然界に存在しがたい物質から生成されると考えられ、可逆的に考えた場合、具象的な形態は自然界からつくりだされるもの、あるいは引き出されるものと考えられます。具象的、具体的な形態は存在可能な物質や物体が画中に可視できるものであり、鑑賞者に再確認できるものであると思われます。

 学校の場や、ギャラリーや美術館など公共の場において、「具象的な絵だ」「私は具象をやっています」と、作品について解説する際には、あたかも挨拶語のように「具象」という表現を用いる場面をみかける。もちろん「抽象」という表現も同じように、作品を説明する表現として使用される事が多く、そうした表現によって作者の表現スタイルが理解されていくのである。日本で発祥したアートに「具体美術」というグループも、自然との関連性を放棄しているとは言えず、むしろ、より自然に近いかたちで作品が多く発表されている。
 学校教育に置ける美術の表現活動においても、自然界に存在する事物をモチーフや素材にして表現することや、再認できる形態のあるものを拠り所として表現活動が展開されたり、美術のカリキュラムの中でも、それらは学習の一助となっていると考えられる。
by nature-lives | 2006-09-08 17:21 | 具象と抽象